幽霊

日本国民が選ぶ「最も怖い映画」第1位に選ばれた呪怨シリーズ。

劇場版の公開当初は伽椰子と俊雄のビジュアルインパクトで話題になり、人気作に上り詰めました。
ホラー映画が好きな方なら一度はご覧になられているのではないでしょうか?

 

しかしながら呪怨はシリーズとしての作品数が多いので「全部話が繋がってるの?」「見る順番がわからない」という方もいるはず。

 

そこで今回は呪怨シリーズの時系列や繋がり、伏線といったものをご紹介いたします。

(繋がりや伏線解説に少々ネタバレも含みますので、ご覧になっていない方はご注意願います)

 

■呪怨シリーズの公開順■

まずは作品が公開された順番をざっと並べていきますね。
(話が繋がっているものは矢印で繋いであります)

①呪怨 ビデオ版(2000年)

②呪怨2 ビデオ版(2000年)
(↓)
③呪怨 劇場版(2003年)

④呪怨 2劇場版(2003年)⑤THE JUON/呪怨(米2004年/日2005年)

⑥呪怨 パンデミック(米2006年/日2007年)

⑦呪怨 ザ・グラッジ3(2009年)⑧呪怨 白い老女(2009年)
⑨呪怨 黒い少女(2009年)⑩呪怨 終わりの始まり(2014年)

⑪呪怨 ファイナル(2015年)⑫貞子VS伽椰子(2016年) 

こうして並べてみると呪怨って12作も出ているのです。ご存じでしたか?

 

見る順番は公開順の通りですが、①~④、⑩~⑪以外は話は繋がっていません。

 

③~④は①~②と繋がっていますが、③~④を先に見てもOK。

 

また、①~④は同じ世界観ですが、⑩~⑪はビデオ版や劇場版とは別軸の呪怨といえるでしょう(佐伯家の設定が別物です)。

 

⑧⑨は伽椰子は一切出てこず、敏雄もゲスト出演程度の出番。⑫に関しては呪怨シリーズを一切見なくてもわかる話です。設定自体変わってる点が多々あるので…。

まずは呪怨の世界観を体験してみたいという方は③全ての元凶を知りたい人は①バケモノ同士がバトってるのが見たい人は⑫をおすすめします。

 

 

■呪怨シリーズの伏線について■

意外とストーリーに伏線が見つけられない呪怨。しかしときどきアッと驚くような伏線が張られていたりもします。

 

話を繋ぐ女子高生たち

劇場版とビデオ版は世界観こそ一緒ですが、直接的に繋がっているわけではありません。ですが、この4本はしっかり繋がっていると匂わせる伏線があります。

それは2人の女子高生「いづみ」と「千春」です。

女子高生

いづみは劇場版に出てくる元刑事・遠山の娘。友人たちと呪いの家へ入ってしまい、家から逃げるも伽椰子に捕まってしまいます。

 

そんないづみですが、実はビデオ版2の終盤にもちらっと出ているのです。外観の風景と声だけで顔は見えませんが、「いづみ」「沙織」の名前が聞き取れます。お忘れかもしれませんが、沙織とは劇場版でいづみたちと一緒に呪いの家へ入った女子高生です。つまりビデオ版2終盤で行われている肝試し=劇場版で行われた肝試し、というわけです。

 

また、ビデオ版2の肝試しの時に、いづみは部屋に置いてあった酒を飲んでマズい、と言います。

この酒は達也が響子を佐伯家に連れてきた際に置いていったもの。そしていづみは酒(清酒)がマズいと感じたので彼女は霊感が強い、という解釈ができます。(ビデオ版で響子がそのようなこと言っていました)そのため劇場版では伽椰子たちの気配をいち早く察することができ、真っ先に家を出たわけです。

 

更に劇場版2で出てくる「千春」は、不登校になったいづみを見舞いにきた友人の片割れ。伽椰子は直接家に入らずとも家に入った者の関係者、というだけで襲いますので(このあたりホント無理ゲーです…)京子と会ったから関わりを持ってしまったというより、いづみと関わった時から狙われていたのかもしれません。

まさに女子高生の友情が繋ぐ呪いのリレーですね。ゴールはありませんが。

 

 

■呪怨シリーズの繋がりについて■

白い老女と黒い少女の「あの人」

同時上映ではあった白と黒ですが、物語自体は繋がっていません。敏雄がちらっと出てくる以外にほぼ共通点はないのですが、実は「あの人」が白黒の両方に出ています。
それはタクシー運転手である「柏木」

黒の方だと横田と綾乃が乗るタクシーの運転手として一瞬だけの出番ですが、白では主人公・あかねの父親として話のキーに関わっています。

 

黒から見るとただの運ちゃんですが、白から見た人ならば「ん?」と巻き戻して見てしまうではないでしょうか。もしかしたら白と黒は同じ世界?それならば柏木は白で行方不明になっているので、黒は白の前の話なのでは…?
なんて、一見なんでもないように見せるシーンでも想像が膨らんでしまいますね。

 

他作品とのリンクシーン

ビデオ版および白い老女は他作品と繋がっている部分があることはご存じでしょうか?

その他作品とは「学校の怪談G」と「怪談新耳袋」。

呪怨の中で語られなかったものがこれらの作品に収録されていたり、関わりを持っていたりします。それでは紹介していきましょう。

 

1.村上柑菜と「片隅」

顎を取られ、その血まみれ顔のインパクトで視聴者をゾッとさせた柑菜。

ですがビデオ版に彼女がどのように伽椰子に襲われたかの描写はありません。飼育当番だからと家庭教師を家に置いて出ていき、帰宅した時には完全にお陀仏。

そんな柑菜ですが、学校の怪談Gの「片隅」という話で同じ飼育当番の友人と兎の世話をしている最中に指を怪我してしまいます。友人が彼女のために絆創膏を取りに行った直後忍び寄る邪悪な気配……。こちらも襲われた描写自体はありませんが、戻ってきた友人が伽椰子と遭遇した時には既に柑菜も伽椰子のようなビジュアルになっています。

 

ちなみにこの時点ではまだ顎があるため、顎がなくなったのはここから帰宅するまでの間かな、と。しかしそれだと死んだ後に顎を取られていることになるので、そこのところはあまり深くは考えてはいけない気もします。

 

2.村上強志と「4444444444」

本編では全く出番がないままに行方不明になった強志。

彼が襲われことなどつゆ知らずの恋人・瑞穂が、彼を待っている間に落ちていた携帯を拾うシーンがありますよね。

 

その携帯に着信があり、見れば4444444444といういかにも出てはいけなそうな番号

怯えながらも出てみれば俊雄の猫の鳴き声が…。実はこの携帯、学校の怪談Gにおける「44444444444」というショートストーリーから繋がっています。

 

こちらの話はビデオ版モブこと強志がメインの話で、彼も落ちていた携帯を拾い、俊雄から4444444444の着信を受けて暗転。このあとの話がビデオ版に繋がっていると解釈できるため、真奈美が拾った携帯は先に強志が拾ったものだったことがわかります。

 

3.白い老女と「姿見」

磯部家と萩本を襲った今回の元凶、バスケットボール婆。

 

大抵の方はバスケットボールを持ったあの老婆は結局何者だったのか?と思うことでしょう。なぜならその答えは本編の中にはなく、謎のまま物語が終わってしまうからです。

 

なので、その老女の正体が知りたい方は怪談新耳袋の三宅監督作品「姿見」を見て頂くとアッ!となるかと思います。

 

こちらの作品に出てくる「体育館にあった姿見を見てしまった高校生の前に出てくる老婆」と「白い老女に出てくる老女」は同一人物。キャストさんも一緒だそうです。

篤がおかしくなってしまった原因も姿見なので、やはり全てはこの姿見にあったといえましょう。

 

また、監督はインタビューで白い老女は姿見の前日譚と語っています。かつこの老女は磯部家の老婆・ハルの死後の姿であることも語っています(とはいえ明言ではなく、そう思える程度の発言ですが)

そのためおそらくはハルが姿見に出てくる老女なのではないかな、と。姿見はハルが使ってましたし、その姿見の前で殺されていることも考えると姿見に宿ってしまったのも納得がいきます。

 

■シリーズのまとめ~最大の伏線とは~■

ではここまでありがとうございました。

 

お気付きになってない伏線や繋がりがありましたら、そうだったのか!ともう1回シーンを見直して見て頂けるとより呪怨の世界に浸れるかと思います。

ちなみに私が一番感心した伏線はいづみと千春ですね。ビデオ版2から劇場版へ、劇場版から劇場版2への橋渡し、お見事です。両者とも伏線の時点では主要人物ではないためついつい見落としがちですけどね。

 

私自身呪怨は劇場版を最初に見たもので、あとからビデオ版を見て2の最後でああ~!と声を上げました(笑)怖いだけでなく、そんな巧みさをも呪怨は持っているのです。

それと呪怨とリンクしてる学校の怪談Gと怪談新耳袋のエピソードはいずれも5分程度で見れる短い話なので、興味のある方はぜひこちらもチェックしてみてくださいね。