パソコン

 

文明が進化するにつれて、幽霊もその環境に適応するよう頑張ってるな~と感じる昨今のホラー映画。最近では貞子さんがyoutuberになるとかならないとかそんな噂も聞きました。

流行り廃りの流れは早いもので、現代の価値観に合わせないと怖いものも怖くなってしまいますよね。

 

一昔のVHSやガラケーを題材したホラーは、当時それらが身近にあったからこそ日常の中の恐怖を感じることができました。だから今見てもその場限りの恐怖であって大して後味は引かない。もう日常にないものですからね。ただガラケー派の方はまだ怯えることができるので、ぜひ電話の着信音を呪いのメロディに設定してください(当時は人をビビらせるためだけにDLしたものです)

 

 

さて、今回ご紹介する映画はそんな現代の象徴でもいえるSNSを題材にしたホラー映画「アンフレンデッド」
今やSNSは現代人、特に若者に欠かせないコミュニケーションツールです。

日本ならtwitterやLINE、アメリカでしたらFacebookやskypeあたりが主流なのではないでしょうか。生活の一部と化している方も多いと思います。

 

本作のキャッチコピーは「アナタモ、SNSで呪ワレル」自分の日常に溶け込んでいるSNSが若者を恐怖のどん底へ叩き落とす…もうそれだけで着眼点が違いますよね。目のつけどころがシャープ。

しかも最初から最後まで主人公・ブレアのデスクトップ画面で話が進むので、パソコンで見るとよりリアルに感じれるのでオススメです。

 

そしてアンフレンデッドの続編である「アンフレンデッド:ダークウェブ」も日本公開決定!絶賛上映中です!今回も評判が良さそうで期待しちゃってます(地元は上映がハブられてたので見にいけません…ショック…)なのでそんな悲しみを糧にアンフレンデッドの面白さをお伝えしていきます。

ネタバレをガッツリ含みますので、まだご覧になってない方はご注意くださいね。既にご覧になってる方は続編を見る前の復習として読んで頂ければ嬉しいです。

 

 

■アンフレンデッド:メインキャラクター■

①ブレア・リリー

主人公。女子高校生。ローラとは幼馴染で、姉妹みたいに仲良しだった(過去形)

本編では特に触れられないが、多くのデジタルツールを完璧に使いこなすことができるハイパー現代っ子。いい子ぶってるけどクズ。

 

②ミッチ・ルーセル

ブレアの彼氏。ブレアとはまだ清いお付き合い。一見普通そうに見えるけどかなりクズ。

 

③ジェシカ・フェルトン

ブレアたちの同級生。皆からはジェスと呼ばれてる。ホラー映画の鉄板・金髪ビッチ。ヴァルと仲が悪い。クズ。

 

④アダム・シーウェル

同級生。ミッチの親友。パッと見イケメンだけどメッチャ性格悪い。クズ。

 

⑤ケン・スミス

同級生。ホラー映画の鉄板2・むだに機械に詳しい系デブ。喧嘩を煽ったりバカ正直にものを申したりする。クズ。

 

⑥ヴァレリー・ロンメル

同級生。皆からはヴァルと呼ばれてる。真のビッチ。じつは皆に嫌われてて誰とも友人とはいえない。気が強い。クズ。

 

⑦ローラ・バーンズ

ブレアの友人。ビリー。被害者ぶってるけど割と自業自得でケンいわく最悪のいじめっ子。クズ。

 

■アンフレンデッド:あらすじ■

女子高校生のローラ・バーンズが自殺した。泥酔、脱糞したまま外で寝てしまった動画を撮影され、youtubeに晒されたのをきっかけにネットいじめにあったのが原因だった。そしてその自殺の瞬間を映した動画もネットに上がっており……。

 

ローラの死から1年、彼女の親友だったブレアはその動画を見ていると恋人・ミッチからskype電話がかかってくる。まだ清いお付き合いをしている二人だったが、プロム(高校の卒業パーティー)の後ならいいよ、とブレアからOKが出てテンションの上がるミッチ。そんな話をしながらちょっとエッチなやりとりをしていると仲間内から着信があり、ブレアは拒否するもなぜか繋がってしまう。

アダム、ジェス、ケンにからかわれながらも楽しい話を…しようとすると、グループにいないはずの「ビリー」という謎のユーザーがいることに気付く。皆に聞くも誰も知らない。スパムかトロール(荒らし)だなどと相手にしないようにするも、追い出すこともできない。

 

一旦通話を切って再開させるもビリーはまだいた。皆と話ながらもブレアはこっそりミッチとチャットを交わしていると、2人の元にローラのFacebookからメッセージが届く。

最初は乗っ取りやバグを疑うも、今日はローラの命日だから…と否定するミッチ。それを悪い冗談としたブレアは運営に報告しようとするもできず、友達リストからも外せない。ミッチからのアドバイスでページを更新すると削除できたが、即座にローラから「ひどいことするわね」とのメッセージ。

 

それでもまだ乗っ取りを疑うブレアは、こんな悪質なことをするのはヴァルしかいないと考えskypeに彼女を呼び出す。も、ヴァルを呼び出した途端、ジェスのFacebookにヴァルの恥ずかしい写真が複数枚投稿される。ジェスは投稿したのは自分じゃないという(本当にジェスじゃない)が、キレたヴァルは聞く耳持たず。

 

写真を削除するも今度はアダムのFacebookに同じ写真が投稿された。そしてヴァルを煽るようなメッセージが次々と届き、ついに謎のユーザー「ビリー」が発言する。

そこでようやくそのアカウントがローラのものであると気付き、仲間内の誰のなりすましでないことを証明するために全員が両手を上げる。しかしチャットは止まらない上接続も切れない。

 

ビリーからなにか届いた!こんなのどこで仕入れたの!と怒ったヴァルが警察に電話。ヴァルとの接続が一旦切れ、その間にブレア宛にビリーからメールが届く。そこには「あの動画消して、おねがい」と訴えるローラに「いっそ死ねば?笑」と返したヴァルのメッセージが載せられていた。

 

そして「ヴァルの自殺」というメッセージがskypeに届き、再びヴァルと接続が繋がるも音声は聞こえるのに画面はフリーズしたたまま。皆が呼びかけるも何の反応がなく…すると突然パソコンが机から落ちたような衝撃音と床だけを映す画面。

もう一度呼びかけるもやはり返事はない。さきほどヴァルが呼んだ警察が到着し、その音声からヴァルが死んだことが判明(明確な死因は発言されてないが、近くに漂白剤があったためこれを飲んだものと思われる)

 

わけがわからないままヴァルとの接続がまた切れて全員が混乱。通話を切ろうとするもできないため、ケンが皆にトロイの木馬駆除ソフトを配ってビリーを追い出すことに成功。これで解決したかと思ったが……。

 

 

■アンフレンデッド:感想■

登場人物全員がクズだったという、いっそ清々しさすら感じる映画でした。

こんな誰ひとりにも同情できない話早々お目にかかれませんよ。この手の映画って主人公の女の子だけ生き残るのがセオリーですが、その主人公が一番クズという斬新さ。こちら、撮影:彼女/投稿:彼氏というクズカップルの最低な共同作業の映画となっております。

 

この映画はローラの復讐劇のみならず、生きてる人間の醜さもみどころだと思うんですよね。

特に後半のやったやってないで激しく口論してるところなんか、ちょっとつついてやるだけでこんなにも簡単に友情や愛情は壊れるんだなって思いましたね。人間が究極を迫られた時の生へのガメつさがすごいリアル。

 

しかしローラにバラされるまで平気で友達を売ったり、嘘をついたりしていたわけで…いずれお互いに身を滅ぼす関係だったのではないでしょうか。秘密の1つや2つってレベルじゃない。何がしたいんだ!と聞かれた時にローラは「ゴミを出したいの」と答えましたが、その表現があまりにも的確で笑ってしまいました。クズはくすかごへ。

 

全員クズのインパクトが強すぎてローラの嫌がらせ技術がかすみがちですが、Facebbookの入力フォームが全て「殺した!殺した!殺した!殺した!殺した!殺した!こr」になっていたり、問題動画のブラクラ演出、BGMを勝手に変える、といったサイバーホラー芸もなかなか良いですよね。

特にこの映画のBGMに関してはブレアがたま~にかける音楽だけなので、だからこそブレアがアダムと寝たことがあるとバラされたシーンで「嘘つきな君」が流れるのが印象的です。音楽の使い方が秀逸。

 

アダムが通報した先がローラだったっていうのも結構ぞわっとしましたね。最初は警察だと思ってと喋ってたのに、ちょっとずつ不審さを醸しだしたあとの「ケンは?」ここでアダムが気付くのですが(ケンの名前は出していないため)、希望が断たれるこの瞬間。ちゃんとホラーしてます。というか通話先の乗っ取りもできるもローラ優秀すぎますよね。ローラこそサイバー警察になればいいと思う。

 

ブレアとアダムの紙もなかなか巧みな心理戦でした。二人の騒動でミッチも取り乱しているところに流れてきた「この紙を見せたらブレア(orアダム)が死ぬ」という、冷静を保てないこの状況でのなんとも無理ゲーなお題。まあ元々生き残る人間のいないゲームですけども。

 

なんだかんだキレまくったりジェスやブレアのことすら罵倒していたアダムでしたが、自分が死ぬまで紙を見せなかったあたりブレアには情があるんだな、とちょっとだけ感心しました。ちょっとだけですよ。

また、皆の死因は序盤でちょっとずつヒントが出ています。ミッチはブレアとイチャイチャする時に使ったナイフ、アダムはビリー(ローラ)を威嚇するために出した銃、ジェスはskypeを始めた時に使っていたヘアアイロン、ケンはサルサドリンクを飲む時に使ったミキサー、ヴァルは画面の隅にずっと映ってた漂白剤。

銃とナイフ以外は気付きにくいと思いますが、何気なく映っていたものや使っていたものが伏線でした。細かい!

 

ちなみに私はジェスの口アイロンが好きです。ナイフや銃のようないかにも凶器!といったものでなく、凶器にならなそうなものを凶器にするのって、その道具で「どう殺すか」「どう見せるか」にセンスが出ると思うんですよ。

インパクトが残らないとその道具を使った意味もないですしね。ヘアアイロンに関しては熱で炙って殺すわけでなく、口に突っ込んで感電死という、その発想はなかった的死因。

 

ジェスもビッチと呼ばれていたので(本人は否定していますが)、ヘアアイロンを男のモノに見立てて咥えさせたのかなあ、と。女の子ならヘアアイロンなんて持ってても全然不自然じゃないですしね。むしろ当たり前のように使ってたものが自分の命取りになる。う~ん、好きですね。

 

■アンフレンデッド:ラップアップ■

個人的には好きな映画でした。全編デスクトップ画面の斬新さ、登場人物が全員クズ。いっそ清々しいです。

幽霊ホラーのはずなのですが、生きてる人間が一番怖い。人間の怖さだけで言えば超級に怖い。

 

そもそもタイトル訳が「友達じゃない」ですからね。見終わったあと、友達ってなんだろうなあってちょっと考えさせられちゃいます。

 

それと予告にもありましたが、ローラのFacebookアカウントは実際に存在します。見ても呪われないので気になる方は見てみてくださいね。日本版のローラtwitterなんかメチャクチャフレンドリーでした(※続編の公開が決まったため終了したようです)

 

 

それではここまで読んでくださりありがとうございました!皆さんも友達は大事にしましょうね。でないと、あなたのSNSにも謎のメッセージがくるかもしれませんよ…。