深海魚

 

海中

海は広大で、様々な生き物が存在しています。

 

 

 

現時点で見つかっている最も深い海はマリアナ海溝で、その深さはなんと10911mですが、人間が生身で活動できる範囲は今のところ300mとちょっとが最高記録となっています。

 

それも、相当数のアシスタントやタンク込みで、なので、やはり人ひとりの力では探検できる範囲はあまりにも狭いです。

 

 

しかし、海には深海があり、深海魚がいます。

 

人では到底行くことのできない深度にいる深海魚がどんな風貌をしているのか、どんな性質があるのかなど、いくつか伊豆でも見られる種類を一覧にしてみました。

 

キモかわいい?彼らのご尊顔をどうぞご覧ください(笑)

 

フクロウナギ

フクロウナギ最大で1mほどにもなるこの深海魚は、太平洋や大西洋、インド洋の水深500mから3000mに生息しています。

 

ここですでに、生身では拝むことのできない深海魚ですね。

 

地上ではペリカンが、ハトやネズミ、果ては猫や犬までを大きな口で呑み込もうとする光景がよく見られますが、このフクロウナギもそれと同じように顎の下が伸び、獲物を一気に吸い込んでいきます。

 

ペリカンは対象が暴れて呑み込むのに難儀することが多いですが、フクロウナギは一瞬です。

 

 

 

(9月追記:深海でフクロウナギが発見され、科学者さんたちがテンション上げ上げになった動画が話題になっています。フクロウナギもさることながら、科学者さんたちの反応にもほっこりですね♬)

 

深海魚のはずなのにかなり明るいのですが、深度が浅いのでしょうか。

 

またソースで記述されていたのですが、フクロウナギは普段は貝などの小さい獲物を食べているようです。

 

大きく膨らむ顎が役に立つのは、動画のように威嚇をするときや、小さい獲物が見つからず飢えたときのみのようですね。

 

カイコウオオソコエビ

カイコウオオソコエビ寿司のように見えなくもないこのエビは、体長が約4cmほどしかありません。

 

水深6000mから10000m以上までに生息しており、主に沈んできた死肉を食べています。

 

しかし、あまりに深くに住んでいることから、死骸はこのエビのところにたどり着くまでに食べられてしまっていることが多く、ほとんど常に飢餓状態にあるようです。

 

そういえばこんな感じの敵がバイオハザードシリーズにも出てきたような・・・?

 

ヒレナガチョウチンアンコウ

ヒレナガチョウチンアンコウヒレナガチョウチンアンコウは太平洋、大西洋、インド洋の水深約700mから3000mの深海に生息しています。

 

そのため、伊豆の大瀬崎(湾内)でもまれに目撃されることがあり、そんな時にはダイバーのテンションはマックスになります。

 

ただし、浮上してきてしまった深海魚の多くは死んでしまったり、大地震の予兆だとささやかれたりと、いい扱いをされないのですが・・・。

 

 

このヒレナガチョウチンアンコウは、まるで釣り糸が絡まったかのような風貌をしていますが、これはヒゲのようなもので、長ければ長いほどに高性能なセンサーとなり、これで獲物を見つけて捕食します。

 

ちなみに、ほかのチョウチンアンコウと同じでメスが大きく、比べ物にならないくらい小さいオスはメスにくっついて一体化していきます。

 

なのでこの写真のメスはまさしく鬼ババアのようなもので、多くの深海魚に恐怖と絶望を与えていきます。

 

ミツクリザメ

ミツクリザメミツクリザメ

 

大きな口で獲物を丸呑みするサメで、深海1300mほどに生息しています。

 

世界各地の海に適応しており、普段は水深1300mほどにいるものの、ときたま駿河湾で上がってきて座礁していることがあります。

 

写真は大瀬崎の湾内で撮ったものです。

 

ユーチューブにはダイバーが噛みつかれる動画が上がっていますが、あれは噛む力を計測するためにわざとやらせたもので、基本的に出会わなければ人に危害を与えることはありません。

 

オニイソメ

オニイソメ海底(水深はわかりませんが)に住んでいるオニイソメも、大西洋や太平洋、インド洋など幅広い海域でみられ、夜行性で夜に眠っている魚を捕まえ、砂の中に引きずり込んで捕食します。

 

また、交尾後にはメスがオスのあそこを切り落とすそうで、理由はわかっていませんが何かしらのメリットがあるのかもしれません。

 

人が噛みつかれることはありませんが、もし噛みつかれた場合、魚の体を一刀両断するほどの顎の力で肉を食いちぎられ、また、麻痺性の毒も注入されるのでただではすみません。

 

ハナガサクラゲ

ハナガサクラゲ本州中部から九州沿岸のやや深い海にいるクラゲで、時々上がってくるため、ダイビング中にも見ることができます。

 

その独特な姿からダイバーからの人気は高く、私も一度見てみたいですが、刺されれば激痛に襲われるので触れてはいけません。

 

大瀬崎での発見例もあるので、やはり大瀬崎は伊豆の中で一番「なにかがある」ダイビングスポットですね。

 

スクイッドワーム

スクイッドワームインドネシアの深海約3000mらへんで生息しているイカ虫で、主にプランクトンの死骸や排泄物を食べている海の掃除屋さんのようです。

 

なんとなく、常に飢えている上記のエビと違ってエサには事欠かなそうなイメージですね。

 

体の側面には推進力を得るためのオールのようなものがついており、これを使って海底を浮遊しているそうです。

 

ウロコフネタマガイ

ウロコフネタマガイなんだか体の下側を気持ち悪く覆われていて、まるでオームのようですね。

 

しかしこれは実は鱗で、しかも鉄でできています。

 

インド洋の水深2450mらへんにある熱水噴出孔付近でしか発見されておらず、まさにレアです。

 

硫化鉄でコーティングされているため外敵から捕食されにくいのですが、そのため酸化しやすく、噴出孔を離れたり陸揚げされてしまえば酸化して赤茶色に錆びてしまうようです。

 

カイレイツノナシオハラエビ

カイレイツノナシオハラエビ

インド洋の水深2500mから3300mらへんにある熱水噴出孔の近くに住んでいるこのエビは、通常のエビがもつ複眼を持たず、背中についた熱感知センサーでこの熱水をよけて生活しています。

 

しかし熱水の近くには餌となるバクテリアが多く、なるべくぎりぎりまで近づかなければ食べることができないのでまさに命がけです。

熱水は約400度もするので、ほかの個体に押し退けられて触れようものなら溶けて死んでしまいます。

 

ビーナスフライトラップアネモネ

ビーナスフライトラップアネモネ

ビーナスの意味を調べなさいといいたいくらいに醜悪な風貌をしている本種は、メキシコ湾の深海や西アフリカの深海に生息している生き物です。

 

たまたま触れた獲物を触覚で閉じ込めて捕食することから、食虫植物に例えられることがありますが、食虫植物と違って移動することもできるそうです。

 

クダクラゲ

クダクラゲ浅い海から深海まで広い海域に生息しているこのクラゲは、いくつもの個虫が集まって形成されています。

 

なので時にはシロナガスクジラ以上に大きくなることもあり、接待に遭遇したくない生物となっています。

 

ただ、通常時は浅いといっても水深400m以深にいるので人が出くわしてしまうことは滅多にありません。

 

猛毒クラゲとして知られるカツオノエボシもクダクラゲの仲間で、見かけたら速やかに離れなければいけません。

 

ダンボオクトパス

ダンボオクトパスキモかわいい深海生物です。

 

全世界の水深400mから4000mという幅広い水域にいるタコさんで、海底を這うように動きます。

 

可愛いものの食性はマダコと似ていて、貝や小魚を見つけたらとびかかって丸のみだそうです。

 

チューブワーム

チューブワーム体長は大きくて3mにもなるこの深海生物は、毛だらけの生物が苦手な人には飛び切り気持ち悪く映るかもしれません。

 

太平洋の数千mらへんにある熱水噴出孔の近くに生息しおり、ほかの生物には有毒な硫化水素も、この生き物は自分で消費せずに殻の中で飼っているバクテリアに与えます。

 

そして成長したバクテリアから栄養を吸収しているため、自分で獲物を探したりする必要がなく、ニート状態で繁栄していくことができます。

なので消化器や肛門、口はなく、とても効率的な生き方ができているようです。

 

また、最も浅いところだと100mの位置に生息している種類もいるそうで、その程度であればテックダイブができるのでいずれ見に潜ってみるのもいいかもしれません。

 

ハナヒゲウツボ

ハナヒゲウツボ熱帯海域の水面から深度50mらへんまでに生息するウツボの仲間で、日本では南西諸島で見ることができます。

 

小魚を捕食するのはよく見かける獰猛なウツボと同じですが、それよりは大人しいため飼育魚として取り扱われたりダイビングでは撮影の対象となるようです。

 

スターゲイザーフィッシュ

スターゲイザーフィッシュ日本近海の浅場から水深250m地点まで広く埋まっている魚で、伊豆では大瀬崎の湾内でみられることもあります。

 

上を通りかかった魚を瞬間的に丸呑みにしますが、ジー―っと上を見つめていることから、人間でも恐怖を感じずにはいられません。

指の一本や二本程度なら持っていかれてしまいそうです・・・。

 

海の生き物(いや、人間以外ほぼ全てですが)は意思の疎通ができませんが、このスターゲイザーフィッシュはとくにそれが無理そうです。

 

サカナ、タベル、ハァハァといったことしか考えていなさそうな偏執的な目つきは、「ラリった」程度の領域を軽々と超えています。

 

恐ろしい・・・。

 

ただ、砂に埋まっているときに砂を巻き上げて体を露出させてやれば、この子的にはいい迷惑でしょうがある程度キモかわいい姿をさらしてくれます。

 

ヌタウナギ(鬼ババア)

ヌタウナギ

ヌタウナギは世界じゅうの温帯域の水深数100から1000mに生息しているウナギです。

 

沈んでくる魚やクジラの遺骸が主なエサで、発達した嗅覚で近付いて肉を削り取ります。

 

ヌタウナギは強烈な粘度のヌタを出し、それが外敵の魚のえらに詰まって窒息させ、身を守ります。

 

しかし通常時でもヌタを出しているため、たまに漁の網にかかると他の魚をだめにしてしまい、英語ではHagfish(鬼婆魚)と呼ばれ嫌われています。

 

キマエラ

キマエラ天狗もびっくりな鼻の長さをしており、北大西洋の深海700mから2000mほどに生息しているサメの仲間で、肉食です。

 

ただしサメの仲間としては珍しく、背ビレに人間をも殺しうる毒を秘めており、たまたま網にかかったりした時には取り扱いに注意が必要なようです。

 

上述のミツクリザメと同じく、なんとなくかっこいいと思うのは私だけでしょうか。

 

ラブカ

ラブカ原始的なサメの特徴を色濃く残していることから生きる化石と呼ばれるラブカですが、大西洋や太平洋の水深500mから1000mの地点でイカやサメ、小魚を突進して捕まえています。

 

また、顎が大きく開くため自分より大きな獲物にもくらいつくことができるようです。

 

駿河湾に面している大瀬崎でごくごく稀に見られる可能性もありますが、見られたらうれしい半面、怖さもあるでしょう。

 

オニボウズギス

オニボウズギス水域はわからないものの水深1000mほどの深場に生息しているこの魚は、顎が大きく開き、鋭い歯を有しています。

 

そのため一度食いつかれた獲物はなかなか逃げられず、こうして胃の中に無理やり詰め込まれます。

 

こうしてワニのように何日も何も食べなくても生きていける体になっているのですが、欲張りすぎてあまりに大きすぎる獲物を腹に収めた結果、腹部が裂けて死んでしまうこともあるようです。

 

ホウライエソ

ホウライエソ海外のB級パニック映画もので巨大化して襲ってきそうな風貌の魚ですが、これは襲ってくるというよりは背ビレのフリフリで獲物を誘き寄せるという習性があります。

 

特殊な骨格で大きく口を開け、自分より大きな獲物を呑み込むことができますが、やはりやりすぎると窒息したり、歯に獲物が刺さったまま抜けなくなり餓死することもあるようです。

 

ナガヅエエソ

ナガヅエエソ太平洋、インド洋の水深600から1000mに生息しているエソで、その姿から「三脚魚」と呼ばれることもあります。

 

胸ビレがセンサーのような役割を果たしており、これで甲殻類やプランクトンを捕捉して食べています。

 

また、外敵の接近を感知するのにも役立てており、目の前から近づくと逃げるようです。

 

ダイオウイカ

ダイオウイカ大西洋と太平洋の水深数百から1200mに生息しているダイオウイカはまさに最大のイカで、触手をあわせれば全長が18mを超えるものもいると言われています。

 

画像では勇敢なダイバーが近づいていますが、肉食性で共食いしていたりするので、ここまで大きいと人間でも簡単にエサにされてしまいそうで怖いですね。

 

ダイオウイカは体内の水分が多いため、釣りで釣れるようなイカと違ってシャキシャキ感がなく、歯ごたえのないスポンジのような食感だそうです。

 

なので食用に捕獲されることはありませんでしたが、最近では加工技術を開発している企業もあり、そろそろ危ぶまれてくるかもしれません。

 

ゴエモンコシオリエビ

ゴエモンコシオリエビカニに見えますがエビのようです。

 

東シナ海に広がる沖縄トラフは、300万年ほど前は陸地だったそうです。

ちょうど人類史ではアウストラロピテクスが蔓延っていた時代で、石器の作り方はテキトーでいい加減な、どちらかというとまだまだ猿よりな種だったようです。

 

そんなときに地殻変動によって地上が沈み、そこで取り残されたものが進化していってこのエビになりました。

 

水深2000から3000mに生息し、普段は熱水噴出孔の近くで、自分の体についたバクテリアをついばむ生活をしています。

 

また、名前の由来は1594年に釜茹での刑になった石川五右衛門だそうです。

実在や経歴は不透明な点が多くありますが、安土桃山時代に盗賊として暴れまわり、最後には捕まって家族もろとも処刑されたようです。

 

ノコギリザメ

ノコギリザメ南アフリカからオーストラリアの沿岸部、40m以深の深場に生息しているサメで、長い鋭利な鼻で獲物を切断したり気絶させたりして捕食します。

 

下から見ればその鼻はまさにノコギリのかたちをしており、なんでこんな生き物がいるのだろうかという気分にさせられます。

 

まさに自然界のノコギリで、そのうちバイオハザードシリーズでもこれが元になったクリーチャーが出てこないかなとウキウキしています。

 

パシフィックブラックドラゴン

パシフィックブラックドラゴン北太平洋の温帯域の水深400から800mに生息しており、髭を光らせて獲物を誘き寄せます。

 

しかしメスにしか歯や胃はなく、オスは精巣しか発達しておらず、数週間ほどを生殖のために過ごして死ぬ運命にあります。

 

なんだか悲惨ですね・・・。

 

ヒノオビクラゲ

ヒノオビクラゲ北極海など寒い水域の水深200から800mほどの深海にいるクラゲです。

 

ロケットかな?と思える姿ですがこれもクダクラゲと同じで群体で、それぞれがそれぞれの役割を担っているようです。

 

エビやオキアミを触手で絡めとって食べます。

 

コンゴウアナゴ

コンゴウアナゴ太平洋、大西洋の水深300mから2600m以上に生息する深海魚で、腐肉食性の魚です。

 

深海の掃除屋として、遺骸を体内から食べて綺麗にしますが、生きている魚やイカなどを襲って食べることもあります。

 

人が出会うことはまずありませんが、体内から貪るというのがなんともカンディルに似ているとは思わないでしょうか。

私は出会いたくありません。

 

リュウグウノツカイ

リュウグウノツカイラブカと同じくらいに知名度が高い本種は、その名のとおり水中でみれば竜宮城からの使いと見紛うくらい美しいようです。

 

体長は5mから大きいものだと10mを超すものもおり、世界中の海の水深200mから1000mに生息しています。

 

多くの深海生物は光が届かないところで生活しているため目が退化していますが、リュウグウノツカイがいる1000m地点というのはかろうじて水面の100兆分の1の光が届くため、この深海魚は目が非常に大きくなっています。

 

稚魚は海面近くを漂っているためダイバーに見つかることもあり、次の日からは全国からリュウグウノツカイ見たさにダイバーが押し寄せます。(もういなくなっていますが)

 

例のごとく大瀬崎にも現れることがあり、みられたら相当にラッキーです。

 

フサアンコウ

フサアンコウ世界中の海の水深90から2000mにかけてある海山に生息しているかわいらしいアンコウです。

 

ほかのアンコウのように誘引突起でエサを誘き寄せるとみられていますが、その他のことに関してはまだまだ分からないことが多いのが現実です。

 

深海魚の多くはその深さゆえに人間に狙われにくいメリットがあるのですが、残念ながらこのフサアンコウはよい鍋料理になるため、狙って網で捕まえられてしまいます。

 

Dinochelus

Dinochelus2007年にフィリピンのルソン島の水深250m地点で発見されたロブスターで、2010年に発表されて認知されるようになりました。

 

名前はギリシャ語のδεινός (dinos)からきており、「まったくもっておぞましい」や「おそろしい」といった意味や、 χηλή (chela)で「鋭くとがったかぎ爪」という意味を持っています。

 

確かに、そのうちこれがもっと有名になればB級パニック映画に出てきそうな雰囲気はしています。

 

シャークネードやMEGに続く人気が出るかもしれませんね(笑)

 

 

 

ではここまでありがとうございました。

深海にはまだまだ発見されていない未知の生物が数多くおり、今回一覧にした種類はまだまだ氷山の一角です。

 

そういった未知の種類も、徐々にですが発見されていっています。

 

今後、今まででは考えられもしなかったような変な顔をしたり気持ち悪い風貌をした謎な深海生物が発見されて発表されていくことでしょう。

 

そういった新種の深海生物にアンテナを張っていっても面白いかもしれません。

 

 

では、謎で怖く、変な顔をした深海生物たちでした。

 

伊豆の、とくに大瀬崎(湾内)は駿河湾に面しているため、こういった深海生物たちが上がってきやすく、そういったことからもダイビングのメッカと呼ばれています。

 

いつか、ぜひ深海生物狙いに伊豆までいってみてくださいね♬