線路

2018年6月に新幹線内で発生した事件を受け、国土交通省は、すべての列車を対象に、適切に梱包されていない刃物の持ち込みを禁止することにしました。

 

施行は2019年の4月からで、ちょうど元号も変わっているころです。

 

ではその「刃物の持ち込み禁止令」が実際に効力を発揮するのか、という点はかなり気になるのではないでしょうか。

 

今回は

  1. 持ち込みが禁止される刃物の概要
  2. 「刃物の持ち込み禁止令」が効果あるのか?
  3. それでも刃物による事件が起こった時の対応は?

についてみていきたいと思います。

 

持ち込みが禁止される「刃物」とは?

これまで列車内への持ち込みが禁止されていたのは「爆発物」や「引火しやすいもの」が主で、刃物は特に禁止されてはいませんでした。

 

事件を受けて、規制を受けるようになる刃物は以下の通りです。

 

  • 刃渡り6cmを超える刃物は①刃先をケースや段ボールで覆ったうえで②カバンに入れる
  • 6cm以下のものも、車内では使用してはいけない(出してはいけない)
  • 購入してその帰路にある場合、開封せずそのままバッグに入れておけば見つかっても大丈夫になることがある
  • 違反が見つかったら強制的に引きずり降ろされ、警察沙汰に

 

 

こうなってくると、サバイバルナイフやカッターなどはもちろんのことただのハサミですらものによってはアウトとなってしまうかもしれませんね。

 

 

ちなみに、刃渡り6cm以上の刃物が見つかれば降ろされて警察へGO!ですが、

 

「刃渡り6cm以内」でも、(警察に)見つかってしまえば銃刀法違反ではなく軽犯罪法で検挙されてしまうそうです。

 

ここは、鉄道が警察に引き渡すかどうかや、警察の態度など、彼らの気分次第なところが多いですが、かなりの確率で警察のノルマとしてささげられてしまうものと思われます。

 

 

「持ち込み禁止令」は効果ある?

江戸時代の法令のような響きですが、まだ正確な名前が出ていないので「持ち込み禁止令」とさせていただきます。

 

この改正案ですが、いまのところ、法令で手荷物検査を義務付ける予定はないようです。

 

厳格な基準が設けられている空路と違い、鉄道は本数の多さやスペースの問題などで手荷物検査ができないとされており、仕方がないこととも言えます。

 

しかしこれこそが「持ち込み禁止令」の強制力を減退させていると言わざるをえなく、代替案が求められそうです。

 

 

また、この改正案は同時に2020年に予定されている東京五輪における警備も見通したものになっていますが、そもそも犯人が行動に移る前に凶器を発見するのは至難の業です。

 

というのも、車内にいる正義の味方の多くは私服警備員です。

そして、彼らには警察のような職務質問をする権限が与えられていません。

 

つまり、犯人が刃物を取り出すまで、それを認知することができず、すべて後手に回ってしまう恐れがあります。

 

中には私服警官もいるので(拳銃を携行しているのを見かけられて通報されていましたよね)そういった人たちなら怪しい乗客に職質をして犯行を未然に防ぐ・・・なんてこともできるかもしれませんが、どうにも頼りがいがなくも感じます。

 

刃物を使った凶行を未然に防ぐのであれば、未知数ではありますが、なにか画期的な案が必要でしょう。

 

 

それでも刃物による襲撃事件が起こってしまった場合は?

刃物の持ち込みを禁止する法令以外にも、警視庁は様々な防護策を指導しています。

 

例えば、2018年6月の新幹線での事件では、車掌が座席をシールド代わりにして犯人に近づき、説得を試みました。

 

ほかにも、催涙スプレーの常備や私服警備員の監視強化なども推進されており、抑止力は低いかもしれませんが、いざというときに活躍してくれることはありえます。

 

とくに催涙スプレーに関しては、ものによっては麻薬常習者や泥酔した人すらも行動不能になってしまうレベルなので、被害が拡大するのを防ぐ能力は十分にあるといえます。

 

また、車掌がそうしたように座席を外す方法を把握しておくことも重要です。

 

一部の新幹線は座席を前下部分から上げれば簡単に取れるそうですが、車両の種類によっては取り方が違うそうなので、そこを把握しておくのが大切になってきます。

 

まとめ

最近は刃物による襲撃事件だけでなく、列車内での焼身や爆発事故、異臭騒ぎ、催涙スプレーの誤射騒ぎなどが頻発しています。

 

改正案がどう作用してくるかはまだ未知数ですが、列車が安心して乗ることができる交通機関になってくれるのを祈るばかりですね。

 

刃物やその他の凶器の持ち込みが完全に不可能となる現実が待ち遠しいです。