目次
ネタバレ
パチモンホラー映画として有名な「グレイヴエンカウンターズ」。
しかしそれには、出演者が全員行方不明になっており、コリンウッド精神病院の管理人にいたっては数年前にショットガンで自死しているという噂が流れていました。
その噂に食いついたのが本作の主人公アレックス。
映画監督を目指すかれは「自分のほうがこんなくそ映画よりもっといいものを撮れる」と豪語し、参考のために出演者に会いたいと考えます。
そんなとき、彼のネットアカウントに謎正体不明のアカウント「DEATH AWAITS(死の番人)」からグレイヴエンカウンターズの未公開映像や情報が送られてくるようになり、ついには「ここに病院があるから来い」とまで来ます。
手がかりを得たと大喜びするアレックス。仲間を説得して、いざコリンウッド精神病院へと向かいます。
- アレックス
- テッサ
- ブロガー
- ジェニファー
- トレヴァー
- ジャレッド
ネタバレ2
コリンウッド精神病院に来た一行は、敷地内を巡回している警察官をなんとかかいくぐります。
敷地の管理人はもうなくなっているのに、なぜ廃精神病院を武装した警察官が見回っているのか。一行は不安に思いながらも進みます。
そしてたどり着いたのは指定されたトンネル奥の部屋。前作「グレイヴエンカウンターズ」でランスが狂った医師に捕まって終わった場所です。
そしてそこにはウィジャボードが。
一行:「誰かここにいるのか?」
なにか:「DEATH AWAITS」
一行:「まじかよ」
一行:「何をしてほしいんだ?」
死の番人:「全部撮れ!」
ウィジャボードにおかれていた駒は勝手に猛烈な勢いで言葉を指示していき、ついで机が勢いよく宙に投げ出されます。
完全にパニックになる一行。やばいところに来てしまったと気づきます。
ネタバレ2
ウィジャボード室から逃げ出した一行。すると敷地内を見回っていた警察官もおり、捕まってしまいます。
しかしその時になにかの破裂音が響き渡り、警官は銃を取り出して確認しに行きます。
しかしそこで何度か発砲した後、跡形もなく消えてしまったのでした。
一行は逃げようとしますが、元来た場所はかんぜんに封鎖されてしまっており、避難通路ももとの院内につながってしまうため使えません。院内マップはかんぜんにごみ化。
前作の主人公たちがそうしたように、荷物を回収して逃げ出そうとしますが、そのとき、仲間の一人があの「朝になると勝手に窓が開いている部屋」に来てしまいます。
折悪くも彼が来た時に開いてしまう窓。彼は何者かの影に気づき声をかけますが、次の瞬間には吹き飛ばされて窓を突き破って落ちます。
それに気づいた一行はまたもや恐慌状態に陥りますが、主人公であるアレックスだけは、咎められてもどうがさつえいを辞めようとはしませんでした。
「生き残ってやる。あいつは全部撮れって言ってた。なら撮り続けないとまずいんだ」
ネタバレ3
外れかかっている鉄格子を見つけた一行は、なんとかしてそれをはがすことに成功します。
でられることに安堵しかけるものの、そこからパッケージにも描かれている大口ガリ男が。というかもはや化け物になっています。
全力で逃げる一行。
しかしそこで一人だけ急いで仲間を引き離してしまった女性が、変形した空間によって一人ぼっちになってしまいます。
そして何者かが彼女をいたぶり、頭蓋骨をつぶして即死。そのまま闇に引きずり込まれていく姿がカメラに写ります。
ネタバレ4
かなりの仲間を失ってしまったものの、一行は何とか院から脱出することに成功。
最初に窓から落ちた仲間が車のうえで死んでいるのを見つけ叫ぶも、恐怖心が勝って早々にその場を立ち去ります。
そしてホテルにたどり着き、荷物を急いでまとめあげて家に逃げ帰ろうとしますが・・・
ホテルのエレベータが開いた先には、あの精神病院が。
一行は逃げられていないことに気づき絶望します。
そんな時、逃げ惑う彼らに一人の男が声をかけてくるのでした。
ネタバレ5
声をかけてきたのは毛むくじゃらの男。おそらくひどい臭いです。
しかしそれこそが、9年前のグレイヴエンカウンターズ以来ずっと行方不明になっていたランスプレストンでした。
生きていたのですね。
目の焦点は相変わらず定まっておらず、ネズミを取って食い、時折わけのわからない言葉をつぶやきます。
一行はランスを信用しきれないものの、ランスに「外の世界につながっている鉄扉」を紹介され、一緒にボルトカッターの入ったバッグを回収しに行き、途中で行方不明になっていた警官が焼死するのを見てしまいますがなんとか回収します。
しかし一行は疲れているので、鉄扉の鎖を切るのは一眠りしてからにしようということに。
途中で目を覚ましたチームの一人は一人トイレにこもり、家族に向けて遺言をカメラに残します。
と、そこで聞こえる何かの音。トイレを出て確認すると、鉄パイプを持ったランスが。
「おい、なにするんだやめろ!!」
彼は突然ランスに殴り倒され、そのあと窒息死させられます。
「仕方ないんだ。仕方ないんだよ」
泣きながらそう言うランスでした。
ネタバレ6
起きた一行はカメラに記録されていた映像と仲間の死体、そして空っぽになったバッグを見て状況を把握し、先回りしてランスからそれらを取り戻そうとします。
一方そのころ、ランスは勝手に宙に浮くカメラに向かって話しかけていたのでした。
「やっと帰れるんだ。こんなハッピーなことがあっていいのかウェーイ」
超ハイテンションなランス。宙を浮くカメラを持つ何者かを調子に乗って小突いたりします。
どうやらチームの一人を殺害したのも、DEATH AWAITSによってそうすれば解放してやると命令されたからだったようです。
無防備に院内を歩いていてもランスが襲われないのはそのため。9年間、この黒幕に飼いならされていたようです。
そしてついに到着する赤い鉄扉。
ランスは意気揚々と鎖を断ち、足を踏み出します。
ネタバレ7
が、そこにあったのは変わらず院内。
ランスは愕然としたのち、悠然と周りを飛び回って自分を撮るカメラをひっつかみます。
「騙したな! 帰れるって言ったのに!! だから殺しまでしたのにぃ!!!」
すると地震が。
ビクつくランスですが、お構いなしに壁に文字が。
DEATH AWAITS:「ほかのやつらを連れてこい」
ランス:「外に出なきゃできない!」
DEATH AWAITS:「テープを回収しろ」
ランス:「テープって何のことだ?」
DEATH AWAITS:「映画を完成させろ」
轟音とともに用件のみ浮き出て、ランスは今度こそ理解します。
「今度こそ、テープを回収すれば帰れるんだな」
そしてランスは自分を折ってきているであろうアレックスたちを待つのでした。
ネタバレ8
鉄扉の部屋にたどり着き、ランスと対峙するアレックスとジェニファー。
ひとりしか脱出できないからテープをよこして次はお前らが院内に残れというランスに、アレックスは拒絶の言葉をぶつけます。
「映画を完成させるのはこの俺だ!」
そして始まる乱闘。
最初はアレックスがランスの上を取り殴りますが、どうやってネズミだけで筋肉を維持してきたのか、体格で勝るランスにやり返されて窒息死させられかけます。
が、そこでランスを鉄パイプで殴るジェニファー。
アレックスは何とか救われますが、ランスはまだ動けるようで殺意をあらわにして襲いかかってきます。
すると突然乱気流のようなものが。空間にブラックホールのような大穴が開き、だれかれ構わず吸い込もうとします。
テッサとアレックスは協力して踏ん張り切りますが、ひとりのランスは吸い込みに耐え切れず吸い込まれて行ってしまいます。
「なんでだ! いうとおりにしたのに! また騙したなぁぁぁぁぁぁ!!!!」
これがランスの最期の言葉となったのでした。
ネタバレ9
ランスを吸い込むと同時に消えた大穴。ジェニファーは安堵しますが、アレックスだけは不気味な笑みを浮かべるのでした。
ジェニファー:「なに・・・?」
アレックス:「ヤツは言っていただろ。映画を完成させた一人しかここから出られない。なら・・・・・・スターは君だ。ちょうど、殺される演技がしたいって言ってたよね」
ジェニファー:「やめて・・・・・・」
懇願するテッサを無視し、アレックスは何度もカメラでジェニファーの顔面を殴打します。
肉塊になっていくジェニファーの顔。原形をとどめていないのがカメラにはっきりと残ります。
アレックス:「これでやっと、出られる。いいだろう、映画を完成させてやる」
そして赤い鉄扉を開くアレックス・・・・・・。
ネタバレ10
無事に日常世界にもどってきたアレックスは、前作「グレイヴエンカウンターズ」の配給責任者にフィルムを渡し、華々しく映画監督デビューします。
責任者:「この映画は素晴らしい。だが、もちろん映像に加工を施したフィクションだよ」
アレックス:「あぁ、もちろんだ」
しかしアレックスのみならず、責任者ですら知っています。
この映画がフィクションなどではなく本当に起きたことだと。
責任者は金にさえなればよく、アレックスはDEATH AWAITSのいうとおりにして映画監督デビューできればいいのです。
責任者:「さて、最後に、何か言い残したいことはあるかな? アレックス」
アレックス:「そうですね・・・。変な噂が立っているが、あの精神病院には行くな。何もないから。いっても無駄だ」
感想
この映画はかなり悪い評価が目立ちますが、やはり前半が苦痛です。
約90分の映画なのですが、本当にさいしょの40分間はつまらない。
パリピとかランスの狂った母親とか配給責任者と会ったりというシーンで、まったく怖くない。
やっと精神病院に行ったのかと思えば、なぜか配備されている警察官たち。
これくらい厳重に警備されているということは何か理由があるはずで、警官たちも中に入らないように命令されているはずでは?
なのに普通に入ってきて焼き殺される警察官。哀れ。
しかも怖くなるまでに半分を使ってしまっているので、そこからは怒涛の勢いで化け物が表れたり仲間が死んで行ったりします。
ちょっと雑すぎやしませんかね。
「あと半分しかないぞ巻け巻けさっさとモブキャラども殺してイケー!!」って感じです。
雰囲気も何もありません。
また、前作「グレイヴエンカウンターズ」でもそうでしたが、化け物が意味不明。
ロボトミーとかで患者をいじめぬいた医師の化け物、そしてバスタブで手首を切った少女が出てくるのはわかります。
しかし大口ガリ男とか首ゴッキリ四つん這い女とか、どういった経緯でこの精神病院に存在しているのかわかりません。
黒幕の説明も不足気味。
2の最後のほうで「狂った医師が悪魔償還とか交霊術とか黒魔術とかしてた」というのはわかりますが、結局DEATH AWAITSの正体は不明。
しかも陽気にカメラを振り回したり、はしゃいだランスに軽々しく小突かれたりしてもまったく怒る様子を見せないあたり、なんとなく人間味を感じさせます。
すくなくとも、生者を憎む悪霊感や恐怖の大悪魔って感じはしません。
大人になりきれていないものの余裕もある大人。って感じ?
これが今までランス一行やアレックス一行を閉じ込めて残虐に殺しまわっていたのかと考えると、なんとなく消化不良が起こります。
また、このDEATH AWAITSのしたかったことも不明。
なんで映画を撮らせたかったんでしょう?
途中でランスに「ほかのやつらを連れてこい」って言っていたので、おそらくほかにももっと人を殺したいのでコリンウッド精神病院に来てほしいのでしょうが、それにしてはアレックスにあっさり裏切られています。
あの精神病院には何もないから行くな。って言われっちゃってますし。
この言葉で不良とかを安心させて精神病院に行かせようという算段かもしれませんが、となるとますますこざかしい人間味があふれます(笑)
また、最後にランスを吸い込んだのはなんででしょう?
決着がつかないからしびれを切らして吸い込んだ?
だとすればあまりにも短気。高等な悪魔っぽさはますますなくなります。
もしくは、ランスよりアレックスのほうが監督として優れていると感づいたから?
だとすればDEATH AWAITSもなかなかにクリエイター肌。やはり人間っぽい(笑)
よかったところ
と、かなり悪い点ばかり出てきてしまいますが、おもしろいと思わなくもないです。
ランスが生きていたのは納得が難しいかもしれませんが少しうれしかったです。
毛むくじゃらになってもイケメンでしたし。
ウィジャボードをしていたときに怒涛の勢いで文字が示されて机が吹っ飛んだのも好きです。髪をとかした子どもの霊が出てきたのもグッド。
子どもの霊って、ともすれば大人の霊よりもよっぽど怖い気がします。怖い顔をしてもなんか怖さのレベルが違う。
ネットでは悪い評価のほうが圧倒的に目立ちますが、個人的には3がでたらぜひみたいです。出ないとは思いますが、出たら出たらで今度こそDEATH AWAITSの正体がわかってほしい。ついでに病院を浄化してハッピーエンドにしてほしいと思います。
ではここまでありがとうございました。1作目の最初のほうは少し怖いですが、中盤から2作目にかけては予想できる脅かしだけでなにも怖くないと思います。気になった方はぜひ1作目だけでも見てみてくださいね♪