ダイバー

2018年の夏は酷暑でしたが、8月中旬にして、すでに暑さのピークを越えており、だんだんと涼しくなってきています。

 

こうなってくるとダイビング中の寒さが問題となってきます。

 

なので今回は、ダイビングで寒さ対策が必要な理由と、ウェットスーツとドライスーツそれぞれでできる寒さ対策、陸上での寒さ対策を見ていきます。

 

いずれにせよ、ダイビングをするときは温かいインナーを着て保温し、長く水中世界を楽しめるようにしましょう。

 

では、どうぞ♪

 

ダイビングと寒さ

水は極性結合という特性があります。これによって水は体からものすごいスピードで体温を奪っていきます。

その速さはなんと空気の20倍で、これが「同じ温度なのに地上では快適に感じて、水中ではものすごく寒く感じる」ことの理由です。

 

そしてこれがあるため、たとえ南の島であろうと、ダイビングをする際は長く潜りたいのであれば保護スーツは必須となります。(けがを防止する意味もありますが!)

スーツ

もしスーツを着ないで潜ったらどうなるでしょう?

 

オープンウォーターの教科書には、「寒さを感じたらそのダイビングは終わりにし、温かい装備に変えなくてはいけない」と書かれています。

 

このように断定形になるほど、水中でずっと寒い状態で潜っているというのは危険なものです。

 

まず、寒さを感じてしばらくすると正常な判断力を失い、トラブルに巻き込まれやすくなります。

そのうえ、正しいリカバリーもできないほど凍えてしまっているため、そのまま危険な状態になってしまいやすくなります。

 

それがなくとも、あまりに長い時間(人によっては短くても)震えながら潜っていると、低体温症(ハイポサーミア)に陥り、重度の場合は死に至ることもあります。

 

 

 

また、たとえ保温能力が完全なスーツとインナーを着ても、潜っていれば次第に体温を失い、最終的にギブアップせざるをえなくなります。

 

これは既に述べた水の性質も理由の一つですが、あとは「水中で冷やされたタンクの空気を吸っている」ことで、体の内側から冷えていってしまうためです。

 

空気を循環させるために残圧がほとんど減らず、空気が水中の影響を受けて冷えることもないので長く深く潜っていられる「リブリーザー」という装置もありますが、レンタルをしているところはほとんどなく、また、使用には数回の講習と実機購入が必要となり、合計でおよそ100万円ほどかかります。

 

また、メンテナンスも大変で、結局のところドライスーツを着ていても水中にいれば寒くなってくるということから、まだまだ普及にはいたっていません。

リブリーザー

 

ウェットスーツでの寒さ対策

ウェットスーツにも3mmのものや5mmのもの、7mmのものもあります。

 

厚くなれば厚くなるほど保温効果も高まりますが、やはり60分も潜っていれば寒さを感じていると思います。

 

なので温かい海を除き、インナーやラッシュガードなどを着ておくと便利でしょう。

 

ウェットの保温インナー

保温インナーにはいくつか種類があり、最も多く見かけるのがフードベストです。

フードベスト

ウェットの保温インナーはその多くが速乾性に優れており、陸上ではこの格好をすることで体が乾き、無駄に体温を下げるのを防ぐことができます。

 

また、肌の上から着ようとすると摩擦抵抗があるウェットスーツも、インナーを着ておけば摩擦が減り、すんなりと着ることができるようになります。

 

 

また、ショートジョンというものもあります。

ショートジョン

 

これの長いものをロングジョンといい、やはり速乾性に優れています。

ロングジョン

 

これらがあるのとないのとでは快適性がまったく違うので、3~4万円ほどあれば買うのも手です。

 

ラッシュガード

ラッシュガードはもともとサーフィン業界で着られていたもので、ポリウレタンやポリエステル生地でできており、やはり速乾性があり、保温性はそこまで出ないものの、UVカット機能もあるのでおすすめです。

 

中でもよく着ている人を見かけるのはプルオーバータイプのラッシュガードです。

プルオーバータイプ

半袖のものもあれば長袖のものもあるので、使う海や好みに合わせて選ぶといいでしょう。

 

パーカータイプのラッシュガードもあります。

パーカーこのタイプのものはよく海水浴客の女性が着ているイメージがありますが、速乾性があることやパーカーであるということからも、今までご紹介してきたものの中で一番楽です。

 

行きの車の中から帰りの車まで、ずっと長くこれだけを着ていられるので面倒な着替えが減り、とても楽です。

 

水陸両用タイプのラッシュガードも、ほぼTシャツであることから、普段着としても使うことができます。

水陸両用ラッシュガード

行きも帰りもずっとこれだけでいられるのでとても楽ですね。

 

裏起毛ラッシュガード保温性があるもので、少し寒くなってきた際に使うといいでしょう。

裏起毛ラッシュガード

やはり速乾性もあるので、頼もしい海のお供になります。

 

ホットジェルを塗る

ホットジェル

 

ホットジェルは素肌に直接塗るタイプの保温ジェルです。

 

これを塗れば2時間は確実に部位が温かくいられますが、こういったクリームの常として、塗りすぎると肌がやけどするくらいに熱くなります。

 

やけどに注意し、薄くしみこませるように塗るのがいいでしょう。

 

 

ドライスーツでの寒さ対策

ドライスーツにはシェルタイプネオプレーンタイプがあります。

 

いずれにせよ、海底や岩にこすればあっという間にピンホールが空き、そこから水没するので、そこだけ注意が必要です。

 

陸上での脱着でも細心の注意を払うことが必要でしょう。

 

しかし穴の開いていないドライスーツを正しく着れば保温効果は抜群で、長く潜っていられます。

 

またこの際、水中で頭をあちこちに向けたり首をたくさん動かすことで、そこにわずかな隙間が生まれてそこで浸水してしまいます。

 

なのでやはり、ドライスーツを着て一滴も濡れたくないという場合は、水中でも陸上でも動きに気をつけなくてはいけないということになります。

 

ネオプレーンタイプ

ネオプレーンドライスーツ

ウェットスーツと同じ素材でできているのがこれで、基本的にきついです。(特に、シェルタイプを着た後だと圧迫感で押しつぶされそうになります)

 

スーツ自体に保温性があるため、中に着るインナーはそこまで多くないです。(というかきついので多くは着れません)

 

ただ、その分、「だんだん寒くなってきたけどまだ真冬じゃないからインナーを厚着したくない」ときに少しのインナー(なんなら普段着でも)だけで着ることもできるので、真冬の寒い地域でなければこれがあれば事足ります。

 

 

背中にジッパーがあるタイプが多いので、一人では着られないことがあります。

 

シェルタイプ

シェルタイプドライスーツネオプレーンのものに比べてぶかぶかなのがこのシェルタイプのドライスーツです。

 

スーツ自体に保温性は皆無なので、基本的に厚着する寒い地域で着るのが鉄則です。

 

また、濡れたくないからといって水着の上にこれだけを着て深くまで(20m以上)潜ると、いくら給気しても水圧に負けて圧迫感が払えず、体にみみずばれのような跡が残ります。

 

何度か全く給気せずに30mまで潜ってみたことがあるのですが、そこまで行くとあまりの締め付けと痛みで自由に動くこともできず、風呂場で確認したらキロネックスにでも刺されたかな?と思うくらいに痛々しい跡が残っていました。

 

(深いので寒い)テクニカルダイビングやアイスダイビングは基本的にこのスーツでないと潜ることができず、そういった幅広い楽しみ方をする人におススメです。

 

 

ただ、いかんせん高い!

 

安くても15万円はかかり、最高級のものであれば32万円を超えます。

 

 

ネオプレーンよりも頑丈で、しかも畳めるので保管が楽!」といわれることがありますが、たしかに畳むことはできるものの、そこまで頑丈かといわれればそうでもありません。

 

少し擦っただけで一発アウトなので、ドライスーツを着ているときは絶対にどこにもぶつからないようにしましょう。

 

寒さ対策に便利な小物

フードグローブ

グローブやフードも、あるのとないのとでは大きな違いがあります。

 

厚さで夏用か冬用か決めますが、基本的に冬用のものでも夏に使って問題はありません。

 

水温が30度を超えるような温かい海を除き、冬用のものを一つ持っておけばそれだけで寒さ対策は事足りるでしょう。

 

ちなみに、多くの冬用グローブは「きつくてつけにくい」ことがあるものの、この画像のグローブはするすると手が入っていく優れもので、保温性能も抜群であることから、多くのイントラから絶大な支持を集めています。

 

ただし、一定数の受注を受けなくては生産しないという弱点があり、私はかれこれ1年以上、今も待っています。(最初はそれを知らなかったのでもうお金を払ってしまったのです)

 

もし買うのであれば、すでに持っているイントラさんから買うか、在庫を置いているネットのお店で買うのがいいでしょう。

 

陸上での寒さ対策

ウェットスーツを着るにせよドライスーツを着るにせよ、陸上ではスーツを脱いでインナーだけを着た状態にしておきます。

 

また、タオルなどで濡れた箇所を拭いておくことで、無駄に体温が下がるのを防ぐことができます。

(体温は水分の蒸発で下げられるからですね)

 

伊豆の場合、夏は海の中が寒く陸が温かく感じます。

そして冬は陸が寒く海の中のほうが温かく感じます。

 

結局、夏でも体を濡れたままにしておけば体温は下がりますし、冬ではそもそも陸のほうが体感温度的に寒いので対策が必要になってきます。

 

 

しっかりとしたインナーを着て、それを乾いた状態で着用するようにしましょう。

 

 

また、いくつかのダイビングスポットには、水面休息時間に入って温まるためのおけやミニ風呂が置いてあります。

それにずっと浸かっているのも、温かくなれるのでいいでしょう。

 

 

自分で持っていくのもいいですが、ダイビングセンターには温かいお茶や麦茶を用意してくれているところもあり、ガイドやイントラさんにそういったものがないか確認してみるのもいいでしょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

ダイビングは水中世界の冒険であるため、ものすごい勢いで体温が奪われていきます。

 

なので寒さ対策はほぼすべての海で必須で、夏にしろ冬にしろ、ウェットスーツにしろドライスーツにしろ、その時々にふさわしいインナーやグローブ、ブーツなどが必要になってきます。

 

寒さは事故の原因にもなりかねない危険なものなので、寒さ対策をばっちりとして、温かい錠アチで快適にダイビングをするようにしていきましょう。

 

では、ここまでありがとうございました。

 

夏もですが、冬もダイビングは面白いです。

あなたの寒さに煩わされない素敵なダイブをお祈りしています。