神話とクラゲ

どうもこんにちは、あきもぐです。

 

今は4月の頭ですが、だんだんと温かくなってきましたね。早いところではもう海開きしているということで、今年の夏も海水浴客でにぎわいそうです。

 

その分、事故も多く起こるのが夏なわけですが・・・・・・

 

溺れたり離岸流に流されたり、ダイバーであれば ダウンカレントアップカレント で危険な目に遭ったりと、海というのは肺呼吸しかできない私たちにとってどうしても一定のリスクを伴った場所であるといえます。

 

しかし海には同時にいろいろな生き物が住んでおり、宇宙に関してわかっていないことよりも海の生き物に関してわかっていないことのほうが多いなんてことまで言われたりします。

 

そんな海の生き物ですが、中には神話と関係する生き物がいたりもします。今回はその中でもクラゲに着目してみていきましょう。

 

サカサクラゲとは?

サカサクラゲという生き物がいます。

サカサクラゲ

 

20~35度の熱帯の海に生息し、日本では九州以南で見られます。

 

他のクラゲとは違いあまり中層を移動することは少なく、たいていは砂の上で転がっています。

しかもサカサなので、見かけたら死んでいると思うことも多いかもしれませんね。

 

しかしサカサでいるのにはちゃんとして理由があるので、次でそれを見ていきましょう。

 

ちなみに刺胞毒は一応ありますが、人の場合は刺されても気付かないか少しちくっとする程度のものです。

海水浴でよくチクチクすると思いますが、あれとほぼ同じですね。

 

サカサクラゲがサカサの理由

今これを読んでくださっているあなたも、小中学生の体育の授業で逆上がりや逆立ちをした記憶があると思います。

 

人は上下さかさまになっていると頭に血が上ってしまい危険なのですが、一部の人はさかさまになることで普段血が通いにくい血管も血流がよくなったりするので、悪いことばかりではないそうです。

 

長所と短所は表裏一体というやつでしょうか。

 

サカサクラゲの場合は、さかさになることで大きな恩恵を受けています。

 

サカサクラゲの体内には褐虫藻という単細胞生物が侵入し、外敵から襲われるのを防いでいます。

 

その代わりこれらの褐虫藻は日光浴ができるので、サカサクラゲがさかさになって彼らにたくさん日光を浴びせてあげることで、余った栄養素を褐虫藻からいただいているのですね。

 

安全な場所を提供する代わりに、栄養素をもらうのです。

 

野生のサカサクラゲは動物性プランクトンを捕食しますが、基本的にこの褐虫藻のおかげで栄養は十分足りているので、あまり動物性プランクトンを襲うことはありません。

 

なので毒も、人間が刺されても気付くか気付かないくらいの威力しかないのですね。

 

この共生関係は、エボシダイとカツオノエボシのように時に殺し合いに発展することはないので何とも優しい世界のように思えます。

 

カシオペア王妃の失態

そんなサカサクラゲですが、英名はCassiopeia xamachanaです。

 

なにかピンとくるものはないでしょうか。

 

そうですね。タイトルにある通り、この名前はギリシャ神話のカシオペア王妃から来ています。

 

カシオペアはもともと神と人間の混血でした。

故に普通の人間ではありえない美貌を持っていたのですが、それをあまりに鼻にかけてしまい、ついには鏡に向かって世界で一番美しいのは自分であると明言してしまいます。

それを知ったニンフ(海の神ポセイドンの孫娘たち)は激怒し、ポセイドンにカシオペアの悪口のあることないこと吹き込みます。

 

ポセイドンは怒り、カシオペアの娘であるアンドロメダをむごたらしく殺そうとします。

アンドロメダ

これは二次元ですが、こんな感じでアンドロメダを岩に張り付け、海の魔物に生きたまま喰わせようとするのですね。

 

ポセイドンってつくづく外道な面が多いです。

 

しかしその試みは結局失敗に終わります。

 

偶然通りかかったペルセウスが、持っていたメデューサの首で魔物を固めてくれたのですね。

 

その後アンドロメダとペルセウスは結ばれ、ペルセウスの英雄伝に新たな1ページがくわえられたのでした。

 

カシオペア王妃の神話とサカサクラゲ

カシオペアはなんとか娘を失わずに済み、その後は大往生します。

 

しかし孫娘たちの可愛さに負けたポセイドンの采配によって、死後は北の星空の星座にされてしまいます。

 

これによって、カシオペアは一年の半分は上下さかさまという、王妃としてはあまりにも恥ずかしい状況になってしまったのです。

カシオペア

 

サカサクラゲの英名Cassiopeia xamachanaはこのカシオペアから来ていますが、不運なカシオペアとは違い、サカサクラゲはしっかりと恩恵を受けています。

 

 

他にも神話から名前をもらった生き物はたくさんいますが、今回はサカサクラゲでした。もし見かけても、死んでいるわけではない可能性が高いので、温かい目で見てあげてくださいね。